就活生の立場になったつもりで考えてみる

はてなとしてはじめての本格的な新卒採用を開始するにあたって、学生さんへのインタビュー、同業他社の人事担当者さんとの情報交換など、いろいろ勉強しているのですが、ちょっとした空き時間に「相手の立場になったつもりで考えてみる」という思考実験をやっています。 今回は自分が就活生の立場になったつもりで物事を考えてみると、「あ、なんでこんなこと気付かなかったんだろ」というような新鮮な発見があって面白いです。

僕も10年前にお世話になった「リクナビ」や「みんしゅう」を「人事部の採用担当者」としてではなく「就活生になったつもり」でじっくり読んでみたのですが、インターネットの普及のおかげでかなりの情報をパソコンやケータイで手に入れられる時代になったとはいえ、相変わらず学生さんと企業との間には意識のギャップが多いんだなぁ、と感じました。

まあ、仕事に限らず、何事も自分でやってみるまでホントのところなんて分からないものだし、ギャップがあるのは当然のことだと思うのですが、人事担当者としては何とか「入社後に感じる理想と現実のギャップを少なくしたい」「そのうえで今後のはてなを一緒に成長させて行けそうな人を採用したい」と考えています。

そんな中、ここ数日「就活版ドラゴン桜」とも言える『銀のアンカー』を読んでいたのですが、人事担当者から見ても「あー、そうそう」と共感できる部分が多くて面白かったです。

最近は中途採用面接の中で、「リアリスティック・ジョブ・プレビュー」という手法で、会社のネガティブな面(例えば、ベンチャー企業特有の将来の不確実性など)をなるべく正直に話して応募者の反応を見ることがあるのですが、はてなの求人情報ページでも楽しそう、面白そうな話ばかりではなく、厳しい部分、大変な部分が分かる情報も出して行くべきなのかなぁ、と思いました。 例えば、現役スタッフと退職したOBを交えてはてなのいいところ、改善すべきところをざっくばらんに話あう、的な座談会コンテンツとか作ってみたら面白いんじゃないかな、とか。(普通の会社はまずやらないでしょうが)

いい就職活動をするためには自己分析も大事ですが、「採用企業側の立場になって考えてみる」という思考実験をしてみるのも面白いと思います。 これから就職活動をはじめる学生さんが採用側の気持ちを知る、という意味でも面白い1冊だな、と思いました。

銀のアンカー 1 (ジャンプコミックス デラックス)

銀のアンカー 1 (ジャンプコミックス デラックス)